遺言無効確認訴訟

遺言無効確認訴訟の一般論については2-2をご参照ください。

本書の例では,長女は,①「次女に相続させる」旨の遺言が偽造であること,②遺言当時の父の認知症の程度からみて,遺言能力がないことを争ったものです。

①は,父の筆跡であることに争いのない手紙などの書面と遺言の筆跡とを比較します。筆跡鑑定を専門家に依頼することもあります。

②は,遺言を作成した日の父の認知症の状況が問題となりますが,その日の前後の状況も踏まえて推測します。そのため,父の認知症の程度などを知るため,入通院していた病院等があれば,その医療記録の開示を受けることがあります。また,遺言能力が認められるかは遺言の内容との相関関係で決まります。「土地をあげる」など単純な内容の遺言ならば,遺言者本人も内容を理解していたと考えられるため,遺言能力が肯定されやすくなります。一方,何十条にも及ぶ複雑な遺言の場合,遺言能力が否定されやすくなります。

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