特別受益の見極め

特別受益となるのは,①遺贈,②婚姻もしくは養子縁組のための贈与,③生計の資本としての贈与です。

①については,他の相続人との関係で考えると,遺産分割を先んじて一部行うのと等しいことから,特別受益となりえます。②③については,被相続人の援助によって,その相続人が独立した生計を営むことができたという点で,相続財産の前渡しといえることから,特別受益となりえます。

具体的にどのような贈与が特別受益となるかは,ケースバイケースで,当該贈与の社会的意味や被相続人の相続財産額との比較,他の相続人との扱いとの比較等によって判断します。

①結婚の時の持参金は,婚姻に際して,その後の生活資本とする趣旨での贈与という性質があるので,特別受益になりえます。

②新居購入金は,生活本拠としての新居購入にあたって援助を受ける点で生計の資本としての贈与の性質があるので,特別受益になりえます。

③挙式代は,その結婚式の費用に充てられるもので,婚姻後の生計の資本になるものとはいい難いので,特別受益にはなりません。

④私立大学医学部の入学金のような特別に多額の教育費は,他の相続人との扱いの不公平感も関係し,将来の生活の基礎となる生計の資本として,特別受益になりえます。高等教育を受けるための教育費やその後の教育費(専門学校・大学・留学)は,被相続人の生前の資力・社会的地位,他の相続人との比較などによりケースバイケースです。

⑤大学時代のお小遣いは,親としては子に対する扶養の趣旨で援助していたといえるでしょうから,額にもよりますが,特別受益になりません。

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