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近時の医療裁判例
ケース9
医療は万能にあらず-入院翌日に死亡した患者の遺族の損害賠償請求を棄却

大阪地裁は近時、入院翌日に患者A(当時95歳女性)が死亡した案件につき、呼吸困難を訴えて救急車で搬送されたAを診察した夜間救急外来の当直医が、当該Aについて、急性肺血栓塞栓症を疑わず、原因疾患の鑑別診断のための検査を行わなかったことも、担当医師に求められる注意義務に違反しないと判示した。

事実経過は次のとおり。

Aは午後7時頃、自宅で急に呼吸困難を訴えたため、救急車で病院に搬送(午後8時10分)。

救急車内では、意識、呼吸、脈拍いずれも正常。血圧102/66、SpO2(動脈血酸素飽和度)90%(酸素投与開始後は100%)。

しかし、入院翌日の午後4時過ぎ、急性肺血栓塞栓症(静脈、心臓内で形成された血栓が遊離して、急激に肺動脈及びその分枝を閉塞することにより血流が途絶して生じる疾患)により死亡。

遺族は、病院側の過失として、①急性肺血栓塞栓症についての検査義務違反、②ショック状態又はプレショック状態にあったAに対する全身管理義務違反を主張。

裁判所は、①につき、カルテを詳細に検討し、鑑定意見も参考にした上で、胸痛の訴えもなく、重篤な呼吸不全もないAにつき急性肺血栓塞栓症を疑わなかったことが担当医師に求められる注意義務に反しないとした。

また、②についても、全身の酸素欠乏状態が長時間続いていた形跡はないとして、病院側に落ち度を認めなかった。

かかる裁判所の判断の前提には、現場の医師が行う処置について、広範な裁量権を認めている点を指摘できる。適切な判示である。

※出典元:日本中小企業経営支援専門家協会
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